退職代行を使ったら「恨まれる」って本当?若手社員が知るべき真実と対策

退職を決意したものの「退職代行サービスを使ったら会社や上司に恨まれるのではないか…」と不安に感じていませんか? 実はその気持ちは多くの方が抱える悩みです。
この記事では退職代行の利用が本当に「恨まれる」原因になるのか、会社側の本音や実際のケースを交えながら解説しています。さらに万が一のリスクを最小限に抑える方法や後悔しない退職代行サービスの選び方まであなたの不安を解消し、新しい一歩を踏み出すための情報を詳しくお伝えします。

核心に迫る!退職代行を使ったら会社に「恨まれる」って本当?
退職代行サービスへの関心が高まる一方で「会社に恨まれるのでは」という声も聞かれます。なぜそのように思われるのか、そして実際のところはどうなのかをお伝えします。
退職代行を利用して恨まれる原因とは?
退職代行サービスの利用がネガティブに捉えられる可能性がある背景にはいくつかの理由が考えられます。
一つは直接対話を避ける行為が「非常識」だと感じる人がいるためです。特に長年勤めた会社やお世話になった上司に対しては「筋を通すべき」という考え方が根強い場合があり「恩を仇で返された」と感じる経営者や上司がいる可能性も否定できません。
また退職代行サービスが比較的新しいサービスであるため会社によっては理解や認知が不足しているため、退職代行業者からの突然の連絡に戸惑い不信感を抱くケースもあります。さらに繁忙期など会社が人手を最も必要としているタイミングで退職代行を利用すると業務への影響が大きいためネガティブな感情を招きやすいという側面もあります。
「恨まれる」可能性のある「ケース」
基本的に退職代行サービスを使ったこと自体が理由で会社の人から「恨まれる」ようなことはめったにありません。 ただ退職する際のあなたの行動によっては会社との関係が良くない方向に進んでしまう可能性はあります。
例えば担当していた大事な仕事を途中で投げ出してしまったり、会社から借りていたパソコンやスマホなどを返さなかったり失くしてしまったりすると、会社からの信頼を大きく失ってしまいます。 また仕事で知った会社の秘密の情報やお客様の情報を勝手に持ち出したり、悪いことに使ったりするのは法律的なトラブルに発展する可能性もある非常に危険な行為です。
他にもSNSなどで会社の悪口や内部の情報をむやみに書き込んだり次の担当者への仕事の引き継ぎを全くしなかったりするような行動は社会人としてのマナー違反と受け取られ会社の人に良くない感情を持たれてしまう原因になるでしょう。
実際に「恨まれる」ケースはごく稀?会社は意外と現実的
退職代行を使って辞めることを考えたとき「会社の人にすごく恨まれて後で何かされたりしないだろうか…」「嫌がらせを受けたり悪い噂を立てられたりしないかな…」。そんな不安が頭をよぎるのは無理もないことだと思います。特にこれまでお世話になった会社に対して少し後ろめたい気持ちがある場合は余計にそう感じるかもしれません。
でも安心してください。実際に退職代行サービスを利用したことが直接の原因となって会社との間で深刻なトラブルが起きたり、いつまでも恨みを抱かれて嫌がらせを受けたり…といった事態にまで発展するケースは心配するほど多くはありません。
実際には会社側からすると一人の従業員の退職に対して感情的になって時間や労力、場合によってはお金をかけてまで対立しようとすることはあまりメリットがないからです。企業としては問題を起こして評判を落とすリスクよりも粛々と必要な手続きを進めて早く次の体制を整えることを優先するというのが現実的な判断になることが多いのです。また最近では退職代行サービスの利用も以前より一般的になってきており会社側もある程度「そういう選択肢もある」と認識しているケースが増えているのかもしれません。
会社が「恨む」よりも気にするのは「退職理由」
実は会社側が退職代行の利用に対して感じるのは単純な「恨み」というより「え、どうして?」という戸惑いや「残念だな…」という気持ちの方が近いかもしれません。
特に「どうして直接相談してくれなかったんだろう?」「何が辞める一番の理由だったんだろう?」という点が分からないことにスッキリしなかったりもどかしい気持ちを抱くことがあるようです。
社員が一人辞めるというのは会社にとってはやはり少なからずダメージがあります。
残った社員の仕事が増えたり新しい人を雇うためのお金や時間がかかったりすることを考えると、会社としてはできることなら社員には辞めてほしくないというのが本音でしょう。
だからこそ「次に同じような理由で辞める人が出ないようにするにはどうすればいいか」「働きやすい環境を作るために何が必要か」を考える上で本当の退職理由を知りたいと考えるのは会社として自然なことなのです。
万が一のために「恨まれる」リスクを限りなく低くする方法
退職代行サービスを利用する場合でもちょっとした心遣いや行動で会社との余計なトラブルを避け「嫌な辞め方だ」と思われてしまうリスクをできるだけ小さくすることは可能です。

例えば退職するタイミングを会社のすごく忙しい時期を避けるだけで残された社員に与える印象は随分良くなるものです。
また退職代行サービス業者を実績や口コミなどをしっかり調べて自分の状況に合った信頼できるところを選ぶことでもリスクは軽減されます。
退職を決めた後は無理のない範囲で自分が担当していた仕事のファイルを整理したり、やりかけの仕事を少しでも片付けたりしておくという姿勢も大切です。
次に担当する人や周りの人が少しでも困らないように仕事の進め方や注意点などを、簡単なメモやデータに残して引き継ぐというのもとても良い心遣いになります。
こうした相手を思いやる行動は退職代行を使うかどうかにかかわらず社会人としてできるだけ円満に会社を去るための大切なマナーと言えるでしょう。
「恨まれる」を避ける退職代行サービスの役割と選び方
自分に合った退職代行サービスを上手に利用することは退職までの流れをできるだけスムーズにし会社との間で余計なトラブルが起きるのを防ぐためにもとても大切なポイントになります。
ここからは退職代行サービスが具体的にどんな役割を果たしてくれるのか、そして「恨まれる」ような事態を避けるためにはどんな点に注目してサービスを選べば良いのか、そのポイントを一緒に確認していきましょう。
退職代行サービスの選び方が重要!種類と特徴
退職代行サービスは誰が運営しているかによって大きく3つのタイプに分けることができます。
それぞれにできることや得意なこと、メリット・デメリットが違うのでご自身の状況に合うサービスを選ぶことが大切になります。

弁護士:法律のプロである弁護士が直接運営しているサービスです。
一番の強みは退職に関わるあらゆる法律相談に乗ってもらえること、未払いのお給料や残業代、有給休暇の取得、退職金などについて、あなたの代わりに会社と法律に基づいてしっかり交渉してくれる点です。もし会社との間で裁判などの法的なトラブルになってしまっても、あなたの代理人として対応してもらえるので安心です。費用は他のタイプに比べると高めになることが多いですが、会社との関係がこじれている、お金の請求など法律的な交渉をしっかりしたい、という場合には一番頼りになる選択肢と言えるでしょう。
労働組合:法律に基づいて作られた労働組合が運営しているサービスです。
労働組合には「団体交渉権」という会社と対等に話し合いをするための特別な権利が法律で認められています。これを使って会社に対して退職の条件などについて交渉することができます。弁護士のように裁判対応など全ての法律業務ができるわけではありませんが、この団体交渉権があるので会社側も無下に扱うことはできません。費用は弁護士にお願いするよりは抑えられることが多いようです。
民間企業(一般の会社):弁護士や労働組合ではない一般企業が運営するサービスです。
民間企業が出来るのはあなたの代わりに「会社を辞めます」という意思を会社に伝えてくれることです。法律で禁止されているためお給料や有給などの交渉(※非弁行為)はできません。出来る事に制限がある代わりに費用が比較的安く、手続きが早く進むことが多いのが特徴です。特にお金の交渉などは必要なくとにかく辞める意思だけを伝えてほしいという場合に利用しやすいタイプです。
(※非弁行為:弁護士資格がない者が報酬目的で法律事務を行うこと)
どのタイプのサービスを選ぶのがベストかはあなたの今の状況(会社との関係はどうか、未払いのお給料はあるか、有給は残っているかなど)によって全く違ってきます。
会社とのトラブルをしっかり解決したい、お金や有給の交渉をしたい場合は「弁護士」か「労働組合」を、とにかく辞める意思だけ伝えてほしい場合は「民間企業」のサービスを検討してみると良いでしょう。
ご自身の状況に合ったサービスをきちんと選ぶことが、スムーズにそしてできるだけトラブルなく退職するためのカギになります。
会社への連絡はどうなる?代行業者の役割と伝え方
退職代行サービスにお願いすると担当者があなたに代わって会社に連絡し「〇〇さんが退職します」という退職意思をハッキリと伝えてくれます。
そして退職意思と併せて「今後の連絡はすべて私たち(代行業者)を通してお願いします。ご本人に直接連絡するのは控えてください」という内容を伝えてくれます。
これによって一番心配しているかもしれない上司や人事の人と直接顔を合わせたり電話で気まずい思いをしたりする必要がなくなるわけです。
退職届を郵送で提出したり会社から借りていた制服やパソコンなどを返したりといった退職に必要な事務的なやり取りも基本的には代行業者さんが間に入ってくれます。
担当者が会社との間の連絡を取り持ってくれるので会社と直接やり取りすることなくスムーズに退職手続きを進めることができるようにサポートしてくれるのです。
残務整理や貸与物の返却はどうすればいい?
退職するにあたって会社から借りているパソコン、スマホ、社員証、制服などを返したりすることはきちんと行う必要があります。こうした貸与物の返却手続きも基本的にはお願いした退職代行サービスの担当者を通して会社側とやり取りすることになります。
ほとんどの場合、会社から借りている物は郵送で送り返すケースが多いようです。
退職代行サービスの担当者から具体的な指示があるはずなので、指示に従って丁寧に対応するようにしましょう。
また前のセクションでも触れましたが、もし可能であれば簡単なものでも良いのでやり残した仕事の状況をまとめた引き継ぎメモなどを作り返却物と一緒に送るといった心遣いを見せることでより穏やかな退職に繋がりやすくなるでしょう。
最後まで誠実な姿勢で対応を心がけることが余計な反感を買うリスクをさらに減らすための大切な心がけになります。
会社や上司から直接連絡が来た場合の対応方法
退職代行の担当者が会社に「今後はご本人に直接連絡しないでください」と伝えてくれても会社の上司や同僚からあなたのスマホや個人のメールアドレスに直接連絡が来てしまうという可能性も残念ながら全くないとは言い切れません。
もしそんな連絡が来てしまっても、慌てる必要はありません。
基本的にはその電話に出たりメールに返信したりせず、すぐにあなたが依頼している退職代行サービスの担当者に「会社から直接連絡がありました」と報告してお任せしましょう。
担当者の方が改めて会社に対して「連絡窓口はこちら(代行業者)です」と伝え対応してくれます。
もしご自身で直接電話に出てしまったりすると強い引き止めにあったり、感情的な言葉を言われたりして、せっかく代行を頼んだのにまたつらい思いをしてしまうかもしれません。
会社からの直接連絡については過去記事でも詳しくまとめていますので参考にして下さい。

若手社員も安心!「退職代行」はあなたの強い味方になる
社会人になってまだ間もない若い方にとっては上司や会社に「辞めたいです」と自分の口から伝えるのはすごく勇気がいることで、とても高い壁のように感じてしまうこともありますよね。
どうしても自分では言い出せない…そんな風に一人で悩んでいる時こそ退職代行サービスはあなたの代わりにその大変な役割を担ってくれる心強い味方になってくれます。
そもそも退職代行とは?サービスの仕組みを簡単解説
「退職代行サービス」というのはその名前の通りあなたが会社に直接言わなくてもあなたに代わって「辞めます」という意思を伝え退職に必要な手続きを進めてくれるサービスのことです。 申し込みは電話やメール、LINEなどで簡単にできることが多く、早いところではお願いしたその日から対応を始めてくれる場合もあります。
退職については民法627条で正社員のように働く期間が決まっていない場合、働く人はいつでも「辞めます」と伝えることができ伝えた日から2週間経てば会社との雇用契約は正式に終わることになっています。(※契約社員など期間の定めがある場合は条件が異なります)
第627条
当事者が雇用の期間を定めなかったときは、各当事者は、いつでも解約の申入れをすることができる。この場合において、雇用は、解約の申入れの日から2週間を経過することによって終了する。
退職代行サービスはこの法律で認められたあなたの権利を使い、あなたに代わって会社に「辞めます」と伝えてくれる仕組みなのです。
社会経験が浅いあなたこそ退職代行を検討すべき理由
社会人としての経験がまだ浅いと上司とうまく話すことに慣れていなかったり「辞めたい」と伝えること自体にすごく大きなプレッシャーや怖さを感じてしまったり、もし会社から強く引き止められた時にどうやって断ったらいいか分からなくて結局辞められずに一人で悩み続けてしまう…なんてことも珍しくはありません。
退職代行サービスを利用すれば会社と直接やり取りをする必要がなくなります。感情的になったり、不安になったりすることなく、落ち着いて確実に退職手続きを進めることができるので精神的なつらさや、難しいやり取りによるストレスから解放されるのです。
これは、あなたの心と体の健康を守りながら次のステップへとスムーズに進むための選択肢の一つと言えるでしょう。
今の会社を辞めることは決してネガティブなことばかりではありません。
自分自身を守りより良い未来に進むための一つの方法として、退職代行サービスの利用を考えてみる価値は十分にあると思います。
とはいえ退職意思を自分で伝えないのは逃げや甘えなんじゃないか…と悩んでしまう方のために過去記事で詳しく解説していますので参考にして下さい。

退職代行は、あなたが笑顔でリスタートを切るための心強い選択肢
退職代行を使ったからといって過度に「恨まれる」と心配しすぎる必要はありません。大切なのは最後まで誠実な対応を心がけるその気持ちです。
もし今の状況がつらいなら決して無理はしないでください。あなたの心と体の健康、そして未来が何より大切なのですから。
退職代行サービスはあなたが新しいスタートを切るための頼れる選択肢の一つです。
「恨まれるかも」という不安は手放して、自信を持ってあなたらしい新しい一歩を踏み出すチャンスをつかんでください。